否定なもののもとへの滞留 1章 「トータルリコール」―における知

「自分がレプリカントであると知っている主体」 「主体の非実体的な地位」の行き着くところを指示する私はレプリカント以外のなにものでもない……とき、 私が実際にそうであるもののすべてが人工物であるときに 「それが私だ」といえる言表の内容のすべては「…

否定なもののもとへの滞留 1章 限界づけは超越に先立つ

と対象小さなaとのあいだの関係の正確な性質を解明……(の解決): 享楽の実体としてのを象徴的秩序からは根本的に外在的なものと捉え、対象aのほうには、見かけ[仮象]というステイタスをあてがうこと超越論的対象とのどちらも、その本性は同じ……。の場合は、…

「否定的なもののもとへの滞留」1章主体から実体へ....そして逆戻り

マルクスをヘーゲルから分かつ裂け目 主体の決定的な次元 「実体から主体への」道を逆方向に通ることで可視的になる。(ヘーゲル批判の)基本的な前提は「現実に存在する諸個人」がその潜在力を...社会的ネットワークにおいて実現するヘーゲル的パースペクティ…

「否定的なもののもとへの滞留」1章「消滅する媒介者」としての主体

主体と実体との逆説的な関係..は、どこにも実際に現前していないし、「消滅する媒介者」としての主体という概念に支えられている 主人と僮の弁証法..(でぬけおちること) ラカン: 哲学の契機 「主人によるの領有[我有化] 哲学(の)出現 主人が自分自身で奴隷の…

「否定的なもののもとへの滞留」1章 貨幣と主体性

ヘーゲル 革命的テロルは、そこにおいて等価交換の見かけ=現われが崩れ去る地点 しかしながら、否定が「規定」されているのをやめ「絶対的」となるまさにそこで、主体は自己自身と出会う。紙幣..使用によって価値低下していない貨幣 1「貨幣はそれ自身との関…

「否定的なもののもとへの滞留」1章 不等価交換

無限判断 非ー述語を肯定することで、抽象的で……空虚なを措定するが ヘーゲルにとってそれは 否定判断の真理を引き出すものは……未規定の否定を伴った無限判断 (無限判断ではたらく)交換の論理 喪失は純粋である。ーわれわれは交換で得るものはない。範例 極…

「否定的なもののもとへの滞留」第1章 カントからヘーゲルへ

超越論的対象に関するカントの曖昧さ 超越論主体に関する曖昧さの裏返し 必然的両義性ヘーゲル: 言語による知性を直観から分かつ裂け目の解消不可能性を堅持::徹底してカント主義者にとどまるカント批判:超越論的カテゴリーは、叡知的なものから生じる触発を…

「否定的なもののもとへの滞留」第1章 暗黒のnoir主体……

ブレードランナー: 主人公は記憶を回復することで自分自身の自己同一性(象徴的自己同一性)をうばってしまった。 私が自分自身を、最高の抽象によって私が持つすべての表象に伴う思考の空虚な形式へと限定したとき、……思考の一切の規定を書いた存在に私は出会…

「否定的なもののもとへの滞留」序

否定的なもののもとへの滞留 ちくま学芸文庫作者: スラヴォイ・ジジェク,酒井隆史,田崎英明出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/01/12メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (23件) を見る崇高なイメージ: ルーマニア、チャウシェ…